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面貸し・業務委託スタッフの予約管理と歩合・源泉の分け方

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面貸し・業務委託スタッフがいるサロンは「予約」と「お金」を分けて管理する

面貸し(レンタルサロン)や業務委託のスタッフがいると、「この人は予約フォームに出したくない」「歩合と源泉を雇用スタッフと分けて計算したい」という悩みが出てきます。答えはシンプルで、予約表示のオン・オフスタッフ種別ごとの設定を使えば、同じお店の中で分けて管理できます。この記事でわかることは次の3つです。

  • 面貸し・業務委託・雇用で「予約に出す/出さない」「歩合・源泉の扱い」がどう変わるか
  • スタッフごとに予約フォームへ「出す人/出さない人」を分ける手順
  • 業務委託の歩合バックと源泉徴収(所得税法第204条)を、雇用スタッフと分けて計算する方法

結論:予約表示の切り替え+種別ごとの歩合・源泉設定で分けられる

先に結論です。面貸し・業務委託スタッフの管理は、次の2段構えで整理できます。

  1. 予約フォームに出すかどうかは、スタッフごとの「予約・施術を担当する」をオンかオフかで切り替える。
  2. 歩合(バック)と源泉徴収は、スタッフ種別のデフォルトを決めておき、必要な人だけ個別に上書きする。

この2つを分けて考えると、「予約は自分で管理する面貸しさん」も「歩合バックだけ計算したい業務委託さん」も、雇用スタッフと同じお店の1つの台帳で回せます。以下で1つずつ手順を見ていきます。

全部を同じ設定で混ぜると、毎月のお金の計算がこんがらがる

面貸し・業務委託スタッフでつまずく原因は、たいてい「雇用スタッフと同じ扱いで登録してしまう」ことにあります。

たとえば面貸しスタッフを普通に登録すると、予約フォームの担当者一覧に名前が出てしまいます。お客様が「この人を指名できるのかな」と迷いますし、自分で予約を管理している面貸しさんにとっては不要な表示です。

お金の面はもっと厄介です。雇用スタッフは給与から源泉徴収をしますが、業務委託への支払いは「報酬」であって給与ではありません。源泉の税率も課税対象も別のルールです。ここを同じ設定で処理すると、月末の給与計算・報酬計算が合わなくなります。

だからこそ、最初に「予約に出す/出さない」と「お金の分け方」を切り離して設定するのが近道です。

働き方別に「予約表示」と「お金の分け方」を整理する

まず全体像を表にします。自分のお店のスタッフがどこに当てはまるかを確認してください。

働き方予約フォームに出す?歩合・報酬の扱い源泉徴収
雇用(社員・アルバイト)出す(指名・おまかせの対象)基本給+バック(給与)雇用形態に応じて給与から徴収
業務委託出す場合も出さない場合もある施術売上に対するバック(報酬)報酬として法令ベースで徴収
面貸し(レンタル)基本は出さない(自分で予約管理)売上を記録して按分(賃料モデルは別途)契約内容による
⚠️ 面貸しの「場所貸し賃料(スペースレンタル料)」の会計処理は、この記事では扱いません。ここでは歩合・報酬ベースの管理に絞って解説します。賃料モデルの売上計上は税理士に相談してください。

なお、業務委託か雇用か、源泉徴収が必要かどうかは契約と実態で決まる法律の判断です。この記事はシステム上の分け方を説明するものなので、契約区分そのものは顧問税理士・社労士に確認してください。

「予約に出す人/出さない人」を分けるのは、単なる表示設定に見えて、実は「誰の予約枠をお店が握るか」という運用の線引きです。雇用スタッフの枠はお店が管理し、面貸しさんの枠は本人が管理する。この線引きを最初に決めておくと、台帳もお金も自然と整理されていきます。

予約フォームに「出す人/出さない人」を分ける

面貸しスタッフや、裏方に回っているスタッフを予約フォームから外す設定です。

スタッフごとに 「予約・施術を担当する」をオフにすると、そのスタッフは予約台帳に表示されず、お客様の予約(指名・おまかせ)の対象からも外れます。「全員」対象のメニューでも予約が入りません。予約フォームには出ないので、お客様が迷うこともありません。

大事なのは、オフにしても売上記録・勤怠には影響しないという点です。面貸しさんが来店したときに、お店の台帳へ売上を登録して歩合や勤怠を計算する、という運用はそのまま続けられます。「予約には出さないけれど、お金の計算はする」が両立します。

もう一段細かい使い分けもできます。「おまかせ予約の自動割り当て対象にする」だけをオフにすると、お客様が「おまかせ(指名なし)」で予約したときの自動割り当てからは外れますが、指名予約は今までどおり受け付けます。「新規のおまかせは受けたくないけれど、指名のお客様だけは担当したい」というスタッフに向いた設定です。

お客様向けの表示名(源氏名・ニックネーム)も分けられる

予約フォームに出すスタッフには、本名とは別のお客様向け表示名を設定できます。予約フォーム・通知メール・LINE・マイページなど、お客様に見える画面ではこの表示名(ニックネームや源氏名)が使われ、給与・売上・予約台帳といったお店の内部画面は本名(登録名)のまま変わりません。空欄なら登録名がそのまま表示されます。

なお、ここでの予約表示の話は自社のWeb/LINE予約フォームの中の設定です。ホットペッパービューティーなど外部媒体の予約枠を自動で統合する機能ではありません。

歩合(バック)を種別ごとに分けて自動計算する

次に歩合バックです。バックとは、スタッフの売上に対して支払う歩合給(コミッション)のことです。売上を登録していけば、設定したバック率で自動計算されます。

種別デフォルト → 個別上書きの順で決める

バック率は「スタッフ種別のデフォルト」を先に決めておき、必要な人だけ個別に上書きするのが基本です。決定の優先順位は次のとおりで、上が優先されます。

  1. スタッフ個別の上書き(メンバー管理 → スタッフ詳細)
  2. スタッフ種別のデフォルト(スタッフ種別カード)

たとえば「業務委託は施術売上の◯%」と種別デフォルトを決めておけば、業務委託スタッフを追加するたびに設定し直す必要がありません。特別な条件の人だけ、個別に上書きします。

指名・フリー別のバック率にできる

バック率の基準は「予約経路別」だけでなく、指名・フリー(指名なし)別にも切り替えられます。指名で入った売上とフリーの売上で別々のバック率を使う、という設計です。

さらに、基準とは別に指名1件バック(指名売上1件ごとの固定額・円/件)を上乗せできます。「指名してくれたお客様1人につき◯円」というインセンティブで、指名を増やしたいときに有効です。店舗の既定に加えて、スタッフごとの個別上書きもできます。

源泉徴収を業務委託と雇用で分ける

業務委託スタッフへの支払いは「報酬」なので、源泉徴収の扱いが雇用スタッフと異なります。ここはスタッフごとに設定を分けられます。

業務委託スタッフには 「自動(業務委託・法令ベース)」 を選びます。これは所得税法第204条に沿って、課税対象100万円以下は10.21%、100万円を超える部分は20.42%で自動計算する方式です(美容師などの業務委託契約で標準的に使われるルール)。

課税対象は「基本給+バック」です。交通費は通勤費として非課税扱いとなり、源泉徴収の対象から外れます。差引支給額(=支給合計 − 源泉徴収)が、実際に振り込む金額になります。

雇用スタッフはこの自動設定をオフにし、雇用形態に応じた給与計算にします。同じお店の中で、業務委託は法令ベースの報酬計算、雇用は給与計算、というふうに分けられるわけです。

繰り返しになりますが、そのスタッフが業務委託にあたるのか、源泉徴収が必要かどうかは、契約と実態にもとづく法律の判断です。区分に迷うときは、設定を進める前に顧問税理士・社労士へ確認してください。ここで示した税率は法令の一般的な情報です。

月を確定して、過去の数字がズレないようにする

最後に、確定(ロック)の運用です。これを知らないと、設定変更が過去の月にまで影響して金額が変わってしまう、という事故が起きます。

金額・率の変更は未確定の月だけに反映されます。給与計算ページの「この月を確定」を押すと、その月のスナップショットが凍結され、あとから設定を変えても確定済みの月の金額は変わりません。確定は全員一括でも、個別スタッフ単位でもできます。

運用のコツは、支払いが終わった月はその都度確定しておくことです。バック率や源泉の設定を見直すのは、確定してから。こうしておけば、「先月分を直そうとしたら一昨月の給与まで変わっていた」という混乱を防げます。売上側のバック率も、売上を作った時点の値で保護されるので、設定変更で過去のバック額が動くことはありません。

面貸しスタッフを予約に出さないオーナーの実例

面貸しと雇用が混在するサロンのオーナーAさん(仮名)は、面貸しスタッフを複数人抱えています。この方の運用は、まさに「予約に出さない」典型でした。

面貸しさんの予約は自社の予約フォームには入れず、本人が自分で予約を管理しています。来店したときにお店の台帳へ売上を登録する流れです。ところが、スタッフとして普通に登録すると予約フォームに名前が出てしまい、「選ぶ形になってしまう」のが気がかりでした。

ここで役立ったのが、担当表示のオフ(予約フォームに出さない設定)です。予約フォームからは外しつつ、来店時の売上登録はそのまま行える。Aさんは施術メニューを面貸しさんとも共有し、料金は一人ひとり個別に変えられるようにしていました。「売上を登録していけば、自然とバックの計算が走る」という点にも安心されていました。

「予約に出さない人」と「お金は計算する人」を両立させたい――このニーズは、面貸しを抱えるサロンにかなり共通するものです。

※このエピソードは、SALONA利用サロンへのヒアリングにもとづき、特定できないよう匿名化して掲載しています。

業務委託の源泉税率は、法令であらかじめ決まっている

源泉徴収の税率は感覚で決めるものではなく、法令で定められています。国税庁の案内によると、居住者へ支払う報酬・料金は、所得税法第204条にもとづいて源泉徴収します(国税庁 No.2792)。

税率は原則10.21%で、同一人に対する1回の支払金額が100万円を超える場合は、超える部分について20.42%を適用します(国税庁 No.2795)。この10.21%・20.42%という端数は、所得税に復興特別所得税が上乗せされているためです。

大切なのは、この計算をスタッフごとに手作業でやろうとすると間違いやすい、という点です。課税対象(基本給+バック、交通費は対象外)を毎月拾い、税率を掛けて、差引支給額を出す――これを法令ベースで自動計算する設定にしておけば、計算ミスも記録漏れも減らせます。ただし、実際の徴収要否や区分は個別事情で変わるため、判断は税理士に委ねるのが安全です。

よくある失敗:予約から外すと売上も付けられなくなる、という思い込み

面貸しスタッフの設定で一番多い勘違いが、「予約フォームから外すと、その人の売上も勤怠も記録できなくなる」というものです。実際は逆で、予約表示をオフにしても売上記録・勤怠は影響を受けません。予約に出さない=いないことにする、ではないのです。

もう1つの失敗は、雇用と業務委託を同じ源泉設定で処理してしまうことです。業務委託への支払いは給与ではなく報酬なので、税率も課税対象も別です。種別ごとに設定を分けないと、月末の計算が合わなくなります。

3つ目は、確定(ロック)をせずに設定を変えてしまうこと。支払い済みの月を確定しないままバック率をいじると、過去の金額まで動いてしまう恐れがあります。「支払ったら確定、変更は確定後」を習慣にしてください。

業態別の注記

  • 美容室:面貸し・業務委託のスタイリストが混在しやすい業態です。指名文化が強いので、「指名は受けるがおまかせ自動割り当ては外す」設定と、指名1件バックのインセンティブが特に効きます。
  • ネイル・まつげ:業務委託や時間貸しが多い分野です。施術メニューを共有しつつ料金や歩合を個別に変える運用と相性がよく、種別デフォルトを決めておくと管理がラクになります。
  • 整体・治療院(自費):業務委託の施術者が入る院では、報酬の源泉徴収を法令ベースで分ける設定が役立ちます。効果効能の表現には触れず、あくまで報酬・予約の運用として整えるのがポイントです。契約区分は社労士・税理士に確認してください。

まとめ

面貸し・業務委託スタッフの管理は、次の順番で整えると迷いません。

  1. 予約フォームに「出す人/出さない人」を、担当のオン・オフで分ける。
  2. お客様向け表示名(源氏名・ニックネーム)で、内部の本名と表示を分ける。
  3. 歩合バックは種別デフォルト → 個別上書きの順で決め、指名・フリー別も活用する。
  4. 業務委託の源泉徴収は法令ベース(所得税法第204条)で、雇用と分けて設定する。
  5. 支払い済みの月は確定(ロック)し、変更は確定後に行う。

契約区分や源泉の要否といった法律の判断は、顧問税理士・社労士に確認したうえで、システム側は「予約」と「お金」を分けて設定する――この整理ができれば、混在サロンの毎月がぐっと軽くなります。

まずは「予約に出す人/出さない人」を決めるところから

面貸し・業務委託・雇用が混在するサロンでは、「予約表示の切り替え」と「種別ごとの歩合・源泉」を1つの管理画面でまとめられると、毎月の手間が大きく減ります。SALONA(サローナ)は、予約・電子カルテ・売上管理・顧客管理・LINE連携が全部込みで月額¥4,980(最安水準/2026年7月時点・主要なサロン管理ツールとの比較・自社調べ)。面貸しスタッフの予約非表示から、業務委託の歩合バック・源泉徴収の自動計算まで対応しています。まずはどんな画面か見てみたい方は、こちらからご覧ください。

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よくある質問

Q1. 面貸しスタッフを予約フォームに出さずに、売上だけ記録できますか?
はい。スタッフごとの「予約・施術を担当する」をオフにすると、予約台帳や予約フォーム(指名・おまかせ)には表示されませんが、来店時の売上記録や勤怠には影響しません。「予約には出さないが、お金の計算はする」という運用ができます。

Q2. 業務委託と雇用で、源泉徴収の設定を分けられますか?
分けられます。業務委託スタッフは「自動(業務委託・法令ベース)」を選ぶと、所得税法第204条にもとづき課税対象100万円以下10.21%・超過部分20.42%で計算します。雇用スタッフはこの設定をオフにして給与計算にします。ただし業務委託にあたるかどうかは契約と実態による法律の判断なので、顧問税理士・社労士にご確認ください。

Q3. バック率を変えたら、過去の月の給与も変わってしまいますか?
確定(ロック)済みの月は変わりません。金額・率の変更は未確定の月だけに反映され、「この月を確定」を押した月はスナップショットが凍結されます。支払い済みの月は都度確定しておくのがおすすめです。

運営:株式会社art crat./SALONA(サローナ)編集部
公開日:2026年7月10日/最終更新:2026年7月10日
本記事のインタビュー事例は、SALONA利用サロンへのヒアリングにもとづき匿名化して掲載しています。源泉徴収の税率は国税庁の公開情報(No.2792・No.2795)を参照しました。契約区分・源泉徴収の要否など法律の判断は、顧問税理士・社労士にご確認ください。

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